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居酒屋 風霞

居酒屋 風霞

本当の自分

人が抱える悩みや問題は様ざまです。
人間関係に関すること、仕事のこと、自分自身のことなどと、
広く複雑に見えます。
しかし、その奥に横たわっている問題は1つです。

「本当の自分は誰なのか、そしてどうしたいのか」

「上っ面の行動の下にはどんな自分が潜んでいるのか」

「自分自身になりきるにはどうしたらいいのか」

つまり、「本当の自分が求めているものに従って
生きるにはどうしたらいいか」といったことの追求に他なりません。

今の自分は本当の自分ですと言い切れるでしょうか?
マインドコントロールという言葉が一時はやりましたが、
自分の考えや価値観が親や社会にすり込まれた
可能性はないでしょうか?
自分では、本当の自分を生きているつもりでも、
実は他人が期待している人間を演じたり、
他人の思惑を気にして生きている場合があるんです。

いい例がアダルトチルドレンといわれる人たちです。
彼らは小さい時から無理やり物分りのいい子を演じたり、
親の顔色をうかがいながら生きてきたのです。
自分の感情や欲求を押さえつけ大人のようにふるまうことで、
その環境に順応しようとしてきたのです。
依存症(アルコール、薬物など)者のいる家庭に多く、
自分を自由に表現できないので、
社会に出ても他人に振り回され問題を抱えることが多いようです。

☆理想化した自分と役割としての自分
人は往々にして他人にも自分にもレッテルを貼って生きています。
他人が求めるように考え行動したり、
自分が「こうしたい」ということより「こうあるべき」と
考えていることを優先したりします。

そんな仮面をかぶって生きるようになると、
少しずつ自分から遠ざかり、終いには本当の気持ちまで
見失ってしまいます。
「こうあるべき、こうありたい」と願う自分を本当の自分と
思い込んでしまうからです。
泣き虫なのに「男の子は泣くものではない」と
言い聞かせられて育つと、本当は泣きたい時でも
「俺は男だから泣くのはみっともない」
「そんな弱い人間ではない。」
と自分に言い聞かせます。
それが進むと悲しくて涙が流れているのに
「俺は泣いてなんかいない」と思い込み、自分に嘘をつくようになります。

そして、最も始末が悪いのは、他人をも「こうあるべき」という目で
見てしまうことです。
ところが、他人は他人で自分がこうしたいという欲求とこうあるべき
という理想をもって行動します。

お互いのこうあるべきは違います。
当然、お互いを受け入れられず摩擦を起こし、
生き苦しくなりストレスを抱えます。
また、役割としての自分を演じることもあります。
どういうことかというと、社会が役割として求める自分に従うということです。
「男なら女なら、妻なら夫なら、親なら子なら、上司なら部下なら」
などといった役割のことです。

本当の自分が求めている欲求や考えと違っていても、
与えられた役割をこなすために社会から求められる
自分を生きることになります。
これも大きなストレスとなり、
生きる気力を削がれることにもなりかねません。

☆何を指針として生きるのか?
自分の中にある三つの自分。
1つは、あるがままの姿の「本当の自分」
2つ目は、こうあるべき、こうありたいと願う「理想化した自分」
3つ目が「社会から役割として求められる自分」

この三つの距離が離れれば離れるほど、
人は自分自身との折り合いが難しくなり、
暮らしにくさ生き憎さを感じるようになるのです。


だから、自分らしく生きようと思うならば、
他人がどう思うかより自分はどう思うかを大事にする。
他人が自分に何を期待しているかより、
自分は何をしたいかで物事を決めるように変えていかなければなりません。
そうすれば、本当の自分を指針とした生き方が出来るようになるでしょう。



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